高校時代、私立の進学校で寮生活を送っていた。 刺激のない勉強の毎日・・・。 テレビを見れる時間などほとんどなく、ほとんど唯一の情報源は新聞だった。ラッキーなことに寮は主要5紙を購読していた。 当時はベルリンの壁崩壊、ソ連の終焉、湾岸戦争など、世界的な事件が目白押しで、自然に興味が沸いてきていた。息苦しい寮生活のなか、そういった記事を読むのがたまらなく刺激的だったからかもしれない。 そんなとき、出会った一冊の本が私のその後の人生を方向付けた。 落合信彦著「狼達への伝言」。 あれから10年以上が経った今年の夏のある日、オフィスの電話が鳴った。 パートナーが受話器をこっちに差し出しながら言った。 「落合さんという方から・・・。よくわからないけど・・・。」 受話器を取ると、エネルギッシュな声が聞こえてきた。 「佐島君?落合です!」 あることを依頼するために氏の関係者にコンタクトを取ってはいたが、まさか本人から電話がかかってくるとは思いもよらなかった。 「会社の方はどうだ?最近、足腰弱ってる奴が多いから、しっかりやれば大丈夫だよ。頑張って!じゃあな!」 自分の人生を方向付けた人から10数年後に声をかけてもらえるとは・・・。 人材紹介事業を始めてから色んな求職者の方に会うが、その多くは自信を失っている。 そんな方々に言いたい。 とにかくがくしゃらにやっていればいいことが必ずあると。 人生に乾杯!