• Akio Sashima

第49回 自立心


永田農法というものがある。 やせた土地で水も肥料も極限まで抑えることで、おいしく栄養価の高い野菜を作るというものだ。 たっぷりの水と肥料を与えて作る野菜よりも出来がいいというのだから、面白い。これは、野菜が必死になって少ない水や肥料を取り込もうとするために、本来の生命力を取り戻し、健康な植物体に成長するからだという。 同じことは人間にも当てはまる。 先日ニューヨークで3人の留学生にインタビューしたが、みんな口を揃えてこう言った。 「こっちに来てから周りの人に頼らず、出来ることは全部自分でするようになったから、自分自身が成長しました」。 人間本来の生命力を取り戻すというと大げさかもしれないが、本質は同じである。 日本はこれからどうなるかわからない。 アメリカCIAは2015年には日本が先進国の地位から滑り落ちているだろうと予測している。余計なお世話と言いたいところだが、理屈で反論してもしょうがない。 極論を言うと、別に国が先進国でなくなっててもいい。それよりも個人個人が世界で尊敬されながら生きていけるように努力していけばいい。そのためには、自らを「水や肥料の少ない土地」に追い込み、自分の体内にある人間本来の生命力を取り戻さなければならない。 永田農法は、現状では、豊富な水と肥料を必要とする通常の農法よりもコストがかかってしまうらしい。トマト一個400円。農薬などを使わない分、管理が大変だからだ。 人間も同じ。 若いときの苦労は買ってでもしろという。 そうすれば、ぬるま湯で育った人間よりも「高く売れる」人材になる!

#コラム

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