top of page
執筆者の写真Akio Sashima

第55回 風上に置けない奴ら


アメリカの刑務所の中では詐欺師はある意味尊敬されるらしい。 頭を使うことが出来るからだ。 ただカーッとなって殺人を犯したりしたのとはわけが違う。 確かに詐欺師は頭がよくないと務まらないだろうと思う。 でも尊敬されるためには、あともう一つ条件がいる。 それは強い奴、もしくは悪い奴を騙したか否かということ。 最近流行りのオレオレ詐欺なんて、ただの弱いものいじめ。 どうせやるなら権力者を騙せ、悪いことをやって金儲けをしてる奴を騙せ。 ネット上の匿名掲示板で吼えてるだけの奴も情けない。 自分に自信があるなら実名で言ってみろ。 匿名でいくら正論ぶってみたところで尊敬なんてされない。 そこに責任感が欠如しているからだ。 匿名だと自分の言うことに何の責任感も発生しない。 だから好き勝手に言えるだけ。 それは自分たちが一番よくわかっているはず・・・。 秘書時代、詐欺師とかたくさん見たが、本物は弱い人を相手にはしていなかった。 「あの野郎、そんな悪いことしてんのか。とっちめてやる!」 自分のことは棚に上げてよく言うよと思いつつ、悪い気分はしなかった記憶がある。 逆にやられてしまったとき、その傍らで愛人が 「じーんせい らーくーあーりゃー くーもあーるーさー」 とか、のん気に歌っていた世界・・・。 人間、「風上にも置けない奴」と思われたら、おしまいだ。

閲覧数:3回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page