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執筆者の写真Akio Sashima

第67回 独立精神


最近、化粧品会社を設立したばかりの現役モデルの女性社長がよく言う。 「会う人みんなに言われる。銀座でお金貯めたの?パトロンいるんでしょ?って・・・。」 世の中、失礼な奴というか、常識のない奴が多い。 でも彼女はこう言って笑い流す。 「そうだったら悠々自適でいいわねー。」 でも本心ではそんなこと微塵も思ってはいない。 “雇われ社長”には自由がないということを知っているから。 これまで何人もの社長と会ってきたけど、彼女のような独立した社長と比べて、 子会社の社長とか、オーナーが別にいる“雇われ社長”は何かが違う。 話をしてても中途半端。 独立精神が伝わってこないことが多い。 むかしアメリカに行ってはじめて感じたのが、やはり独立精神。 街中のいたるところに星条旗がはためいているのを目にして、 「この国は自分たちが創り上げている」 という気概を感じた。 日本では何と言うか 「もともとあった国に生まれてきた」 という感じがあるから、そういう気概がないように思う。 でも少しずつ変わりつつあるかもしれない。 バブル崩壊までは、一つの企業に一生勤めるのが普通だったけど、いまは違う。 どんな大企業でも、いつ倒産するかわからない。 永続性が保障されない。 だから、会社に勤務するという概念が変化している。 そしてその変化が国家観にも影響を及ぼす。 なにしろ日本が破産する可能性だって無きにしも非ず。 そうならないためには、日本人も 「この国は自分たちが創り上げている」 という気概を持たないとダメだ。 そういう気概のない奴が多いから、独立した人間に対して 軽々しい言葉を発してしまう。 とくに男。 日本が破産したら、どうなるのか?そのとき何をすべきなのか? 今のうちから考えておいた方がいい。 そうすれば少しは独立精神も芽生えてくるはず。 ちなみに彼女も共同設立者の女性役員も私と同じ広島出身。 むかしから広島出身者は独立精神が旺盛。 そして地味でも一生懸命。カープの選手ように・・・。 頑張ろうぜ!

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