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執筆者の写真Akio Sashima

第95回 大人は果たすべき役割を放棄していないか?


「若い人が頑張れ」とか 「世代交代はいいんじゃない」 なんて軽々しく言う大人がテレビにたくさん出てくる。 本当によく考えて言ってるのか不安になる。 自分たちが、かなり抑圧された時代を生きてきたから 既存の権力に対する反発が、もしかすると若い世代より強いのかもしれない。 でも、だからといって「若い」というだけで声援を送るのはどうかと思う。 筋を通したり、年上を敬ったり、 そういう日本のビジネス界における価値観は守るべきものじゃないの? そもそも、それをはっきりと厳しく言うのが大人の役割。 放棄してどうする? 年上としての存在価値がない。 それ以前の問題として、「若い人が頑張れ」という発想がおかしい。 そんなこと言ってる場合か? ちょっと前に会った50代の女性はこんなことを言っていた。 「私たちの世代は、やりたいことがやれなかった世代。 みんな夢をあきらめたりしてきた。だから、やり直したがっている人が多い。 でも言いたい。本当にやり直したいのなら、今からでも遅くはない。やりましょうと。」 ちなみにこの人、昔の夢だった「英語教師」に挑戦するため、海外進学の準備中である。 「まだまだ若者には負けられない!」 こんな人を前にすると、ぐうの音も出ない。 やりたいことがやれなかった時代に生きてきたとしても、 いまやれるのであればやる。 口であれこれ言われるよりも行動で示される方がはるかに説得力がある。 それは別に団塊の世代だけではない。 30代前半の元・英語教師で米国大学院で英語教授法を学んでいる人がこう言っていた。 「ここにきた目的は英語力のアップもあるけど、それより大事なのは『なりたい自分』に近づくこと。 英語教師といっても担任するクラスの生徒からの相談は色々。 そんな彼らの相談に乗るとき、『やりたいことをやれ』と言うためには 自分自身がやりたいことをやってきていないと意味がないでしょう?」 こんな先生が担任になると、生徒も幸せだろう。 仕事に対する志が高い。 話がそれたが、 筋を通したり、年上を敬ったり、人の気持ちを理解しようとする誠意を見せたり、 物事を進めるためにしかるべきプロセスを踏んだり、 そういった価値観は大人が率先して守っていかなければならない。 そんなこと31歳の僕に言わせるなといいたい。

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