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第100回 幅広い教養の大切さ

執筆者の写真: Akio SashimaAkio Sashima

最近つくづく思うのは、専門的な知識はもちろん必要だけど同時に幅広い教養も持っていないと何をやってももどこかで失敗するということだ。 すでに「昔話」になってしまった感のあるライブドア劇場。 金融の専門家、法律の専門家、ITの専門家、いろいろなキャラが出てきてそれぞれの立場からコメントをしていた。 「金融の面から言うと、なかなかうまいやり方だ」 「法律的に問題はない」 などなど・・・。 でも、結局「M&Aは友好的じゃないと失敗する。買収した後に大事な人材が流出するか、働く気をなくすからだ」という至極真っ当な視点が抜け落ちていたから、何を言っても受け入れられるわけもなく、表面的な決着の仕方でうやむやに終わってしまった。 本当に最初から業務提携が目的であったのなら、法律や金融、ITの専門的な視点ではなくて、社会学・心理学的な視点をも軽視すべきではなかった。 金融、法律面で完璧だと思っていたことでも、別の面から見たら穴だらけだったということ。 いまさら「ワクワク」しても、どうしようもない・・・。 物事には色んな側面がある。 学生時代、マウイ島で鯨の生態研究をしたときそれを実感したことがある。 一緒に行った教授は長年マウイ島で活動を行っていて、 レジャーボートやパラセイリングが海上を行き来することが原因で、鯨が呼吸をするために海上に上がってこれないから数が減っているという研究成果を発表した。 そのため、鯨を守るために一定区域内でのレジャーボートなどが禁止された。 これは鯨の生態を守るという視点で見れば正しいかもしれない。 でもその教授はその一定区域内のホテルやレストランなど、すべてのレジャー施設から「立入り禁止」を言い渡された。観光業者にしてみれば、その「成果」のおかげで大打撃を受けたからだ。 ある側から見たら「すばらしい」ことでも、別の側からは「余計なことするな!」と言われてしまう。 何をするにしても、色んな視点から見て、考えてから行動しないとうまくいかない。 「ある分野の専門家」の意見だけを聞いて、行動を起こした結果、実はその専門家だけが得をしたという結果になったのでは、まるで操り人形だ。 世の中には、そんな罠がいたるところにある。 そんな罠に引っかからないためには、幅広い教養を身につけ、 様々な視点から物事を見ることが出来るようにならないといけない。

 
 
 

2023年
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