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第114回 ちょっと立ち止まって考えろ!

  • 執筆者の写真: Akio Sashima
    Akio Sashima
  • 2006年1月5日
  • 読了時間: 2分

学生時代、友人と4人でアメリカ横断をしていたときのこと。 南部のどこか(都市名は忘れてしまった・・・)で、なんかのパレードに出くわした。 とりあえず沿道で見ていると、なんだか騒がしいのが近付いてきた。 見ると、オープンカーに乗った人が何かをばら撒いている。 「なんだ、なんだ?」 と、はやる心を抑えつつ目の前に来るのを待つ。 だんだん近づいてきて、ついに前に来た。 みんな我先にと手を伸ばし、ばら撒かれている何かを掴もうとする。 大人も子どもも、黒人も白人もアジア人も・・・。 負けてはいられない。 なんだかわからないけど、とりあえず掴むしかない。 隣にいた友人の一人がついに一つを掴んだ。 「あ、チクショー、先を越された」 と思いつつ、ますます必死に掴もうとあがく。 そんな俺の隣でその友人が一言。 「なんだ、ただのアメじゃん」 「え?アメ?」 と思ったものの、でもまだ掴んでないから、くやしくてまだあがく。 そしてようやく一つゲット! ただのアメ。 そのオープンカーが過ぎ去ってから、ようやく冷静になり、あらためてマジマジとそのアメを見た。 やっぱりただのアメ。 「俺たち、こんなものになんであんなに必死になってたんだ?」 「・・・。なんか、みんなが必死だったからな」 周りのアメリカ人たちも同じ気持ちだったんだろう。 みんな連れと顔を見合わせて苦笑いしていた。 みんながやるから、自分も。 これはなにも日本人の特許ではないようだった。 最近、猫も杓子も株取引。 乗り遅れちゃ損とばかりの雰囲気だ。 本屋には「儲かるOOOO」みたいな本が山積みになっている。 本当に儲かってるのはその著者だけかもしれない。 株じゃなくて、印税で・・・。 パレードでも本当に楽しんでいたのは、あのおばさんのはずだ。 なにしろ、ただのアメに沿道の大衆が群がってきたのだから・・・。 とにもかくにも、ただのアメだけは掴まされないように、 何をするにもちょっと立ち止まって考えてみることは大事である。

 
 
 

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