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執筆者の写真Akio Sashima

第117回 良質な情報を掴むセンスを養え!


ガセネタで空転する国会を見ていると、最初は面白かったが だんだんバカらしくなり、ついには頭にきた。 耐震偽装問題はどこかにとんでいっちゃってるし、 「だいたいそんなの現金でするだろ、現金で」 などと政治家がニヤニヤしながらしたり顔で発言している。 そんなこと言ってる奴、捕まえろよ! と思うが、証拠というか情報がないから無理なんだろう。 それにしても凄い赤っ恥だ。 エリート街道を突っ走ってきたような人だから、入院しちゃう気持ちも分かる。 だからといって認めはしないけど。 秘書時代、いろんな場面に出くわしたが、だいたい情報を持ってる人のほうが勝つ。 孫子の言葉通りだ。 例えばの話だが、あるブローカーがある企業の社長にこういう話を持ち込むとする。 「俺のバックにいる大蔵出身の先生の秘書から聞いたんだが、おたくに近々国税の調査が入るよ」 だいたいどんな企業だって少しは税金をちょろまかしているし、国税が入ったなんて話が 取引先に漏れると事業に支障をきたす。 「なんとかなりませんか?」 「まあ、先生に頼んで何とか最善は尽くしてみますが、まあ、わかってますよね?」 「はい!もちろん!5本ほど用意させていただきます!」 数ヶ月たっても税務署からなんの音沙汰もない。 当たり前だ。はじめからそんな動きはないんだから。 でも社長はブローカーを銀座で接待しながらこういう。 「ありがとうございました。助かりました」 「まあまあ、よく先生には伝えておきますよ」 5000万もサギられた相手を接待しているというマヌケ図だ。 ベンチャー勤務時代にも面白い話がある。 株式上場を目指して資金調達活動をしていると、いろんなベンチャーキャピタルが来社してきていた。 だいたい2時間ぐらい社長のプレゼンを聞いて帰っていくわけだが、会社が辺鄙なところにあったから セルシオで駅まで送っていくの役目が僕に回ってきていた。 所要時間10分弱。 どいつもこいつも僕が経営企画室の人間だと知らずにただの運転手だと思ってるから つい本音をくっちゃべる。 「社長はバイタリティーありそうだけど、このビジネスはリスキーだな」 「これは大化けしそうな会社だから、上層部を説得しないとな」 そんな言葉を脳裏に焼き付けて、帰社後に速攻で役員全員にメール。 「彼らの本音はこんな感じのようです」 それをもとに次回プレゼンのアピール・ポイントを詰めていくのだった。 現在の人材紹介ビジネスだって情報命だ。 ある会社を辞めた経歴のある人が面談に来たとき、退職理由を聞くとそれっぽい理由を言う。 でも、その会社にいるコンタクト先に聞いてみると 「ああ、あの人。クビになったんだよね。あんまり働かないから」 とか本当の理由が耳に入ってくる。 人材エージェントは良質な情報ネットワークを持っているかいないかでその優劣が決まる。 どんな世界でも情報を持っているほうが強い。 良質な情報を見分けるセンスを養わないと、生き抜いてはいけない。

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