昨秋、式根島に釣りに行ったときのこと。 行く前にインターネットで色々調べていたら、 どうも港の桟橋が一番良く釣れるらしく、 しかも数キロの大物までけっこう釣れるということがわかった。 早速、本屋で桟橋釣りの本を買ってきて読んでみると、 釣った魚のさばき方とか、いろいろ書いてある。 どうも釣ってからすぐにシメないと、血がまわって不味くなるらしい。 なるほど、それはダメだ、 と、魚の種類ごとのシメ方とか、一生懸命読み込んだ。 そして挑んだ桟橋釣り。 道具は何も持ってないから、まずはレンタル屋さんに行ったのはいいものの、 桟橋でも大物が釣れるからと大きな網も借りようとしたら、 お店の人が苦笑しながら、 「大丈夫でしょ。釣れたら周りの人のを借りればいいよ」 とピシャリ。 そんなものかと思いつつ、 でも周りに網を持ってる人がいなかったらどうしようと不安に感じながらも、 とりあえず釣り開始。 サッパリ釣れない・・・。 釣れたとしても、小物ばかり。 網なんて必要ないし、そもそも魚のシメ方なんて、まったく必要なし。 釣りをやめたとき、一緒に行っていた友人が同じことを感じたようで、 俺の気持ちを代弁した。 「シメ方とかインターネットで調べてきたけど、まったく必要なかったっすね。 それより釣り方をもっと調べとけばよかった」 釣ることと、釣れた後のことの優先順位の付け方が間違っていたわけだ。 まずは釣れなければ、釣れた後のことなんて何の役にも立たない。 それどころか、調べるだけ時間の無駄だ。 こういうことは、日常生活の中でも実は頻繁に起こっている。 大きな夢を語る人がいる。 でもその夢に向かって実際にまずはやらなければならない目の前のことをやってなかったりする。 それでは何の意味もない。 夢の実現など、夢のまた夢だ。 夢や目標を持つのは凄く大事なことだし、 それがなければ具体的な行動にも移せない。 でももっと大事なのは、目の前のことを着実にやることだ。 これをやらない人が多すぎる。 自戒の念も込めて。