2002年からなので、もう15年も人材採用に関わってきた俺が言う。
人材紹介会社に成功報酬とはいえ高い紹介料を払ったり、求人サイトに高いお金をかけてムダ金に終わったりするのはもううんざりではないだろうか?
これからは自分の会社やサービス・商品に興味を持ってくれる「ファン」を増やし、その中から人材を採用することができる世界を生み出そう。
思い返せば、2002年に人材紹介を始めたころに開始したコラムの最初のタイトルは、『「スキル」より「モチベーション」』だった。いくらスキルが高くても、自分の人生をかけてとまで言わないものの、自分の大事な時間を費やす仕事にやりがいやモチベーションを見出せなければ、いくらスキルが高くても十分に発揮できないという想いがあったからだ。
その想いは今でも変わらない。
当時はまだ世間知らずの面もあったが、今ではかなり色んな世界を見て来た。
数多くの転職相談にものってきたし、転職成功事例、失敗事例もたくさん見て来た。
だから言える。
自分のやりたいことを見つけた人は、それを自分で起業してやるか、それをやっている会社に参画することで「成功」して幸せになる。世間的には成功しているのかどうか見えないかもしれない。でも自分自身には「見えて」いる。それで十分、幸せな人生だ。
かといって、起業は難しい。やりたいことをやっている会社にポンと入れる保証もない。入りたいと思っても、求人していないかもしれないし、応募しても書類審査で落とされるかもしれないし、面接で落とされるかもしれない。それはその時点での自分のスキル不足かもしれないし、タイミングが悪いせいかもしれない。会社としてはモチベーションの高い人を雇いたいとはいっても、スキルが追い付いていなければ雇うわけにもいかない。高すぎてもダメだ。これを一言で言うと「転職はタイミングが命」となる。
特にある程度のポジション以上になると、複数名採用なんていうわけがなく、「そのポジションで一人採用出来たら即クローズ」となる。当たり前の話。でも、その数日後にもっといいベストな候補者が出て来たリすることも珍しくなかったりする。そんな人材採用における問題を解決できそうなのが「タレントクラウド」だ。
★一定以上の期間をかけてやりとりを行なうことで、お互いに社風や人物像を掴む
★「タイミングが命」という状況を少しでも変える
★オフ会などを開催して実際に交流する機会を設ける
★企業の抱える課題に対して、提案ができる場を設ける
★ポイントは「ファン創り」
特に求人していない時でも、自社に興味のある人たちのコミュニティーを形成しておき、常日頃から様々なコミュニケーションを取りつつ、目をつけていた人に採用のタイミングが来たらオファーを出すという仕組み。あくまで「データベース」ではなく「コミュニティー」というところがミソだ。そしてその「コミュニティー」の中で常に活発なコミュニケーションを取ることで、会社とのエンゲージメントを強めていく運営能力が成功のカギとなる。
このコミュニティーに加入するのは言わば『「いいね!」以上、「応募」未満』といったところだろう。いまオープンしているポジションに応募したい人はすぐにすればいい。そうではない「将来の入社検討者」や、入社云々にこだわらず、その会社に興味のある人が登録するのがこのコミュニティーだ。学生でも主婦でも定年退職者でもOK。その会社と何らかの関係を持ちたい人の集まりだ。なので、人材採用という枠にとらわれることなく、そのコミュニティー内で、例えば新商品リリース前に意見を聞いたりといった活用に仕方もできる。そこで将来の入社希望者がいい意見を出したりすると、当然ながらポイントが上がったりする。長期間かけて採用する仕組みにもなる。
そんなタレントクラウドの運営の大事なポイント。 ★経営陣のコミットメントが必須。 ★最初に明確なコミュニケーション&エンゲージメント・プランを企画しておくこと。 (これがないとただの「データベース」になりかねない) ★人事部門のみではなく、マーケティング、営業、あらゆる部門が絡むこと。 (このコミュニティーをいかに自分の仕事に生かせるかというセンスが問われる) ★双方向性を重視し、コミュニケーションを取ること。 (その際、過去よりも今、そして将来一緒に何をできるか、したいかに重点を置く)
これからの会社には、このタレントクラウドを運営する「コミュニティー・マネジャー」の存在が必須となってくる!
「いいね」以上、「応募」未満。
この中間層は企業にとって未開拓の宝の山。
いかに関係性を構築できるか?
興味のある方は佐島まで。 >コンタクト