昨年のカープ優勝の立役者と言えば、黒田と新井。 2人とも「出戻り」です。
黒田はメジャーへ挑戦、新井は慕うアニキともう一度一緒にプレーするために阪神へと出て行った経緯がありました。
2人ともカープ大好きで、何か問題があって出ていったわけではないので戻ってこれたという事情もありますが、それでも出戻るということはそう簡単ではないはずです。
そこには受け入れる側との相互の厚い信頼関係が求められます。 「なぜ出ていくのか?」をお互いにとことん話し合い、納得の上で出ていき、見送る。 そうでなければ、「出戻り」は難しい。
一般企業にそんなことは可能なのか? 一部の優秀な社員に限られるのか?
いろいろ課題はありますが、それでも出戻り社員を歓迎することにはメリットがあります。
下手をすると「浦島太郎」になっているリスクもありますが、やはりすでに会社のことを良く知っているという点に加え、外で得て来た「社内では得られない知識や経験」を持って帰って来てくれるのですから、あとはそれをいかに有効活用できるかです、
そのためにも、出て行った後にも「つながり」を保ち、お互いの動向をフォローし合っておくことが大切になります。そこでタレントクラウドが機能します。
いろんないきさつの中で、外へ出ていく社員。 彼らとどう向き合うかに、企業の真価が問われます。
同時に社員側にも、企業と同等かそれ以上の覚悟が求められます。
それは黒田のこの言葉が物語っています。
「外で結果を残して帰ってくることに価値があるというか、そうじゃないと帰ってこれないと思って頑張ってきた」
義理人情に篤い広島のカープファンは、たとえ黒田が傷ついて帰って来ていたとしても温かく迎え入れたはず。でもメジャーで活躍し、巨額の年棒を蹴って帰って来てくれたことで、より一層、想いが通じ合えた。
こんな「出戻り」が増えると、世の中はもっと明るく活気づきます、